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ラボブレ写真部

カヤ
2024/10/19 12:50

クリダグナサス(Clydagnathus windsorensisの生態復元映像を作成しました!フルCGです。
コノドント類では数少ない、全身に近い部分が化石として残されている種です。
本映像は、名古屋大学博物館 特別展【飛騨の自然】にも展示していただいております。もし、当地でご覧になっていた方がいらっしゃいましたら幸いです。

 

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2 件の返信 (新着順)
Ayane
2024/10/25 11:07

すごい!!!
CGいいですね!!!


カヤ
2024/10/26 20:34

ありがとうございます!
CG技術は、一般の方向けに解像度の高い情報を一度に届けられるところがとてもよいです。ただ課題もあって、2Dやスケッチと違い情報の取捨選択が難しくまだよくわかっていない部分まで復元せざるを得ないというリスクもあります。今回で言えば、コノドント類のエラと鼻腔は化石で見つかっていません。そのような不確定な部分を、いかに補うか or 補わないかというところがCG系の肝かなぁと個人的に思います。

すごっ・・これCGなんですね
動画で見て「口がそんな動きするんだ!?」って思いました。

口の中の白いものは全部歯なんですか??痛そう・・


まりれん バッジ画像
2024/10/21 14:13

サメの歯と一緒の構造なのかな?と思いながら動画見てました。
発生がヒトとは違うので、サメとかみたいな交換式を応用できないのが残念だねぇと歯学部では習います。
https://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/dkankoub/publish_db/1995collection2/tenji_gyorui_27.html

カヤ
2024/10/24 20:16

コメントありがとうございます!!

これらはすべて、摂食時に歯として使われていたのではないかと考えられているそうです。
現状、口周りの軟体部の化石があまり残っていないためか動きに関しては諸説あるそうで、もっとダイナミックに動くと考えている研究者もいます(Goudemand et al. 2011)。https://www.pnas.org/doi/full/10.1073/pnas.1101754108
今回は、その中で本種に比較的近縁な種を扱っており、かつ、私の調べた中では一番新しい口器の運動に関する論文で支持されているこちらの歯の配置および推測される運動様式を採用しました(Purnell and Donoghue 1997)。https://www.researchgate.net/publication/25456774_Skeletal_architecture_and_functional_morphology_of_ozarkodinid_conodonts
比較的近縁と考えられている現生の円口類(特にヌタウナギ類)も参考にしていますが、これらは現代までに形態がかなり特殊化していると考えられるため、今後、コノドント類の新たな化石記録によって復元像がひっくり返る可能性はあります。